人形・こけし
＜Doll and Kokeshi＞
黄鮒
Kibuna
昔、宇都宮地内に、天然痘が流行して多くの病人が出ました。そこで村人は神に祈り、病気の平癒を願います。ある日、信心深い一人の村人が、病人に与えるために郷土を流れる田川へ魚を釣りに出かけ、鯛のように大きくて変わった黄色い鮒を釣り上げました。これを病人に与えたところ、病気がたちどころに治ったのです。村人たちはこれを神に感謝し、また病気除けとして、この黄鮒を型取り、毎年新年に神に備えるようになりました。張り子でつくられており、塗りは、特別な絵の具を使用し、光沢があり、色あせが少ないのが特徴です。今では、その愛らしい姿から宇都宮土産としても展開されている黄鮒ですが、無病息災を願って玄関先に飾る風習が残っています。
Kibuna (黄鮒) refers to a yellow crucian carp, a variation of the common crucian carp found in Japan. In Japanese folklore, Kibuna is considered a symbol of good fortune and is believed to bring luck and protection, especially in times of illness. This belief originates from stories where the fish is seen as a protective charm, often connected to local traditions and spiritual practices. Kibuna figures or drawings are sometimes used as talismans to ward off misfortune.